大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)14 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意書第一点乃至第六点並びに同附属と題する上告趣意について。

本件において、司法警察官が、被告人に対して拷問等により自白を強要したと認

むべき資料はなく、また司法警察官が、被告人の手錠を取らずに取調べをしたこと

を疑わしめるがごとき痕跡も本件において見当らない。(以上の主張は、いずれも

被告人は原審等において、これを主張した形跡はなく、当審に至つてはじめて、主

張するところである。)原審が被告人の自白を唯一の証拠として、本件犯罪事実を

認定したものでないことは、原判文上明瞭である。又、原判決が認定したところに

よれば被告人の本件の所為は所論のごとく正当防衛に当るものでないことはあきら

かである。その余の論旨は要するに、原審が専権をもつてした証拠の取捨判断及び

事実の認定を非難するに過ぎないのであつて、上告の適法な理由とすることはでき

ない。

弁護人堀嘉一の上告趣意第一点について。

原判決において、被害者A、同Bの住所が長崎県南高来郡a町字b「c番地」と

記載されているのは「d番地」の誤記であることは、一件記録上明白である。論旨

は理由がない。

同第二点について。

たとえ近親に精神病者があるとしても、犯罪の動機経過、およびその後における

被告人の言動等に照し、犯行当時の被告人の精神状態につき特に疑を挾むべき点を

認めない場合は専問家による精神鑑定の方法によらずして、犯行当時の被告人の精

神状態を判断してもこれをもつて違法というべきではないのである。(昭和二三年

(れ)第四八六号昭和二四年二月一日第二小法廷判決参照)その余の論旨は結局原

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審の量刑の不当を主張するに過ぎないのであつて、上告適法の理由とならない。

よつて刑訴施行法第二条、旧刑訴第四四六条に従い、主文のとおり判決する。

右は、全裁判官一致の意見である。

検察官 茂見義勝関与

昭和二四年六月一八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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